感情は生きるためのガソリン

いつも元気が無い。出そうとしても出ないし、「出せ」と言われても無理である。
生きる気力もなければ、希望もない。私の中のどこを見渡しても、そんなエネルギーはないのだ…。
私が20年間、繰り返しつぶやいてきた言葉です。
一体なにをどうしたら、元気が出るのだろうか?
なぜこんなにも、呪われたかのように生きる気力がないのだろうか?
ずっとわかりませんでした。だから、自分はきっとうつ病なんだと決めていました。
そして、心の中では「早く死にたい」という想いが毎日ありましたね。
さて、冒頭に「感情は生きるためのガソリン」であると書きました。
昔、仕事で幼稚園にお邪魔する機会があったのですが、やはり一番元気なのは子どもたちです。
事情があり、そうではない子どもも中にはいますが、基本的に世界各国を見ても、子どもが一番元気です。
悩んでる赤ちゃんって、いませんよね?
結論を先に書いてしまうと、『感情を思考で制限していないから元気なのだ』ということになります。
つまり、車で例えると感情はアクセルで、思考はブレーキのような役割をしているということです。
子どもは、まだ脳が発達しておらず、思考(理性)の働きは大人よりも弱い。なので、感情だけで生きているような状態です。
*アダルトチルドレンのように、思考をメインで生きざるを得ない場合もありますが。
なので、アクセル全開で生きるエネルギーにあふれているわけですね。要は、我慢をしていないんです。
大人のように空気をよむということもしませんし、感情のおもむくままに、言いたいことを言います。
そして、脳の発達と共に、少しずつ理性が強くなっていきます。人にもよりますが、
『感情9:理性1』だったのが、『感情5:理性5』という風に変化していきます。
たまに少年漫画の主人公のように、いつまでも少年のような人もいます。
こういう人は、感情と理性のバランスが、他の人よりも感情寄りということで説明がつきます。
感情と理性のバランスが大事!
子どもから大人へ。その過程で、人は社会性を身につけます。状況に応じて、発言や行動をコントロールするようになります。
感情のおもむくままに生きても、許されるのは子どもだけです。なので、理性は必要。
ただ、これがあまりにも強いと、必要以上に自分を抑圧することになり、ストレスがたまっていきます。
本当にしたいこと、言いたいことを我慢する。感情を抑圧する。
こういった行為によって、人間は自分で自分のエネルギーを消耗させます。
また、いつも我慢したり、緊張して自分を抑えていると…待機電力のようにエネルギーが浪費されてしまいます。
あなたは、普段から疲れやすくはありませんか?
私はずっとそうでした。いつも人と会うと、どっと疲れてしまうのです。
いつも考え事ばかりしていて、妄想や自己否定を繰り返していました。
『感情1:理性9』くらいのバランスだったと思います。
つまり、アクセルを踏みつつも、思いっきりブレーキを踏み込んだ状態で、生きようとしていたのです。
そして、さらに理性の力で「頑張ろう」としていました。
こんなのが長期的にうまくいくでしょうか? ますます自分が嫌いになるのがオチです。
生きる気力がなかったのは、こういったメカニズムになっていたわけですね。